石鎚山 東稜おてんばコース?は面白い! | |||||||
■石鎚山系 (いしづちさん 1982m)■2010年8月21日■日帰り■ | |||||||
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行 程 | ■1日目 | ||||||
1日目 | 香美市〜いの町〜土小屋〜東稜〜天狗岳〜弥山〜土小屋〜越知町〜香美市 | 【香美市】07:00→【南国IC】(高知自動車道)→【いのIC】(国道33号・194号/県道40号)→【越裏門】(県道40号)→【よさこい峠】(瓶ヶ森林道)→【土小屋】09:40/09:48→【東稜基部】10:44/10:51→【南尖峰】11:54→【天狗岳】12:06/12:20→【弥山】12:30/13:13→【二の鎖小屋】13:28→【土小屋】14:34/14:50(県道12号[石鎚スカイライン]/国道494号/県道12号・212号国道33号)→【いのIC】(高知自動車道)→【南国IC】→【香美市】18:00 | |||||
8月恒例の夏山山行(日本アルプス)が9月になったので、今年はホームトレイルから一度も離れていないことになる。前日、行き先を考えていて、数週間前にAさんが登った石鎚山の「東稜!」がひらめき、登山口の土小屋に向かった。 | |||||||
コースタイム | |||||||
行き | 2時間18分 | ||||||
帰り | 1時間31分 | ![]() |
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計 | 3時間49分 | ||||||
コース距離 | |||||||
9.3q (土小屋〜天狗岳〜弥山〜土小屋) | |||||||
累積標高差 | |||||||
未計算 | |||||||
メンバー | |||||||
Aさん、自分 | |||||||
天気 | |||||||
晴れ時々曇り一時雨 | |||||||
香美市を7時に出発し、高知自動車道、国道33号、194号で旧本川村へ。本川からは、長沢ダムの湖岸を県道40号でよさこい峠に向かう。長沢ダムの湖岸で道路工事の時間制限に遭遇!通行可能時間を過ぎた直後だったので、警備員のおじさんに「1時間待ち」を告げられ「え〜!」。少し待っただけで通してくれたので事なきを得たが、道路情報はチェックすべきだった。 よさこい峠で瓶ヶ森林道に合流すると、登山口の土小屋までは、ほんの数分で到着。駐車場から、東稜の急峻な尾根が望まれる。岩の山やね〜! |
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9時48分、土小屋を出発、遠く東方に瓶ヶ森を望む。切り立った大地の上に、なだらかな笹原が広がっている。 | |||||||
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東稜基部までは整備された登山道を進む。ヤマアジサイ(山紫陽花)は、福島県以西の本州・四国・九州に分布する落葉低木。近畿以西のヤマアジサイは、青やピンクが多いらしいが、色、形とも変化に富んでいる。これは、田ノ字と呼ばれるタイプか?黒姫か?さっぱり分からない。 | |||||||
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頂上付近が見えてきた。 | |||||||
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土小屋コースは、鶴ノ子ノ頭を経て、東稜基部に至るまでが緩やかな尾根、また、東稜基部から二の鎖小屋までが北壁をトラバースする斜面につけられており、勾配が緩やかで歩きやすい。 | |||||||
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きれいな笹原だ。シカの食害も見られない。 | |||||||
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ムシカリ(虫狩)は、スイカズラ科ガマズミ属の落葉小高木で、オオカメノキ(大亀の木)とも言う。秋にガマズミのような赤い実をつける。おいしくない(>_<) | |||||||
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シコクフウロ(四国風露)は、本州(中部地方以西)・四国・九州に分布する多年草でイヨフウロ(伊予風露)ともいう。 | |||||||
イタドリ(虎杖)は、タデ科ソバカズラ属の多年草で、北海道西部以南の日本各地に分布する。日当たりのよい山野などに生え高さ2m近くにもなる。茎は太くて中空。出始めの茎を生で食べたり漬物にしたりする。秋の月見の頃に小さな白い花が咲き、花の色が特に赤みを帯びたものは、ベニイタドリ(名月草)と呼ばれる。ピンク色の花がなかなかきれいだ! | |||||||
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10時44分、東稜基部に到着。5分ほど休憩して東稜へ取り付く。一般コースの登山者を右手に見送り、写真左の藪の中へと進む。 | |||||||
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なぜか「↑通行禁止」と書かれている。おもしろいルートなんだけどねえ。見なかったことにしよう (-_-) | |||||||
登り始めてすぐに見つけたシシウド(猪独活)は、セリ科シシウド属の多年草で、本州(関東・中部・近畿・中国)・四国・九州の山地の草地に生え、夏の登山道でよく見かける花の1つ。蜜が多ので色々な虫が集まってくる。花期は8〜9月、似たものが多くて識別が難しい。 | |||||||
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オオマルバテンニンソウ(大丸葉の天人草)は、別名トサノミカエリソウ(土佐の見返り草)とも言われ、シソ科テンニンソウ属の半低木で中国地方・四国・九州の山地に分布する。「トサノミカエリソウ」は、牧野富太郎の命名。花期は9〜10月。 | |||||||
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アオベンケイ(青弁慶)は、ベンケイソウ科 の多年草で、本州(中部以西)、四国、九州に分布。ブナなどの苔むした樹上や、岩上に生え、秋には茎の先に淡黄緑色の小花を咲かせる。花期は9〜10月。 | |||||||
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笹が生い茂るルート上は、足元に注意。Aさん、頭しか見えないよ! | |||||||
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山と高原地図ではコースが点線になっていて、「踏み跡程度、熟達者コース」とされている。ガスに包まれた厳めしい頂上付近が見えてきた。これからが核心部だ。中央右寄りの岩の下に、青いウェアの先行者が確認できる。この岩の左側の谷状の部分を登る。上部にシャクナゲの群生がある。 | |||||||
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オオトウヒレン(大塔飛廉)は、キク科トウヒレン属の多年草で、香川県を除く四国の標高の高い山地に生える。ミヤマトウヒレンなど似たものがあるので識別しづらい。 | |||||||
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ミヤマヒキオコシ(深山引起し)は、シソ科ヤマハッカ属の多年草で、四国の深山に分布する。花は淡い青紫色で長さ5〜6mm。草丈40〜80pほど。花期は8〜10月。石鎚山系に多いみたいだ。 | |||||
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左右を切り立った岩壁に囲まれた谷状の急登を登り切り、シャクナゲのヤブを抜けると展望が開けてくる。 | |||||||
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面河渓上流部から突き上げる尾根と深い森が美しい。 | |||||||
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先を登る二人組が射程距離?に入った。少し手こずっているらしく、「行けるか?」とか「確実に追いつかれてますよ!」と言う声が岩場に響く。静かな場所なので筒抜けだよ〜。こちらは追いかけてるつもりも、急いでるつもりもないんだけどね(^^;) | |||||||
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俯瞰すると吸い込まれそうな谷。 | |||||||
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見た目はすごい所だけど、ルートはしっかりしているし、ホールドにも全く困らないので楽々簡単。わんぱく小僧やおてんば娘?にぴったりのコースだ。 | |||||||
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少し高度感のあるところや、登攀的要素もあって、楽しい! | |||||||
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東稜の頭に到着。ここが「南尖峰」になるのかな?天狗岳まではもう目と鼻の近間だ。表参道成就コースで弥山側から天狗岳に登ったとき、このピークに行ってみたかったというAさんは (^^) | |||||||
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左は、南西の裏参道面河コース側に広がる森。右は、前回、Y隊長たちと登った南尖峰フェース! | |||||||
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天狗岳が迫ってきた。弥山側から見るのとは、ひと味違う山容だ。すぐ先を進む先行者と山頂に佇む登山者の姿が見える。 | |||||||
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ノリウツギ(糊空木)は、北海道から九州に分布する落葉の低木。葉には鋭い鋸歯があり、先端が細長く尖っている。5枚の花弁と10本の雄しべを持つ小さな普通花の周辺に点々と装飾花を付けている。装飾花の萼片は花弁状に変化していて、白色から淡く赤色を帯びる。花期は7〜8月。紫陽花に似ている。 | |||||||
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天狗岳山頂に到着。後方のピークが「南尖峰」。岩場を歩くにはでかいカメラ(1Ds+レンズ約3s)が邪魔だ! | ||||||
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東稜基部から山頂まで1時間15分を要したが、カメラを捨てて、スタスタ登れば30分の時間短縮が可能だろう。 | |||||||
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天狗岳から弥山の石鎚神社を望む。神社前の広場は、大勢の登山者で賑わっている。天狗岳へは来ない人もいるのかな? | |||||||
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北壁側を俯瞰する。二の鎖小屋が見える。自分は汗だくだが、秋の気配を感じさせるリンドウが一輪。 | ||||||
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弥山からの登山者がおそるおそる?登ってくるのでしばらく待ってやり過ごし、弥山頂上の石鎚神社前の広場へ。 | |||||||
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振り返ると、天狗岳がガスに包まれた。あまりゆっくりしてもいられないので早速、ランチタイムに (^_^) 定番のカレーヌードルとスーパードライだ!雨がポツポツ落ちてきた。 | |||||||
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下山前に、頂上山荘の中を覗いてみた。夏休み中なので家族連れなどで賑わっている。カップヌードル450円、缶ビール(350ml)が550円。下界の価格プラス300円といったところだ。しょって登るのだからこの値段は仕方がない。 | |||||||
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三の鎖付近にシラヒゲソウが咲いていた。シラヒゲソウ(白髭草)本州・四国・九州の山地や湿地に分布する多年草。ウメバチソウの仲間らしく葉が似ている。花片の重なり具合で、花に窓が開いているように見える。花期は8月〜9月。 二の鎖小屋に着く頃には雨脚が強くなった。「霧雨じゃ、濡れて参ろう〜。」ってわけじゃないけど、カッパを出すのも面倒くさいので濡れたまま。車に帰って着替えりゃいいってことだ。いつものことだが、ザックカバーも持ち歩かない(使わない物は買うな!)。二の鎖小屋の分岐は右にとり、土小屋へ急ぐ。 |
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雨に打たれながら、土小屋へのなだらかな登山道を下る。このルートは花が多いのだが、レンズが濡れていて写真の花も流れ気味。ミソガワソウ(味噌川草)は、シソ科の多年草。白馬大雪渓でも見たことがある。 | |||||||
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赤紫色のヤマアジサイが雨に濡れて美しい。ミヤマノダケも雨を喜んでいるかのようだ。 | |||||||
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ハガクレツリフネ(葉隠釣舟)は、紀伊半島・四国・九州の山地の林内に分布するツリフネソウ科ツリフネソウ属の1年草。花が葉の陰に隠れるようにつくので、この名がある。花期は7〜10月。三嶺周辺でも時々見かけるが、シカの食害で減っている。 | ||||||
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アサギマダラがトサノミカエリソウの蜜を吸っている。アサギマダラは、本州・九州・四国で見られるマダラチョウの仲間で、夏の盛りを過ぎた頃に見かけることが多い。三嶺でも見たことがあるが、始めて見た(意識した?)のは加賀の白山だった。数100q移動することもあるという。 | ||||||
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シコクブシとシシウド、シシウドもこうしてみると、花火のようでなかなか綺麗! | |||||||
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土小屋が近づいてきた。南の空からは日が差している。 | |||||||
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振り向けば、山頂付近が雲に覆われている。ここまで来ると雨も降っていない。砂利が敷かれ、整備された登山道をのんびり下る。 | |||||||
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土小屋の駐車場に帰ってきた。宇和島自動車のバスが駐車している。昔からの地味なカラーリングが、かえってオシャレだ。 | |||||||
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帰りは、少し遠回りだが、石鎚スカイラインを面河渓へ下って、久万高原町の美川へ出る。美川からは国道33号で越知を経て、いのICへ。 スカイラインの途中から、東稜を望む。変化があって山登りの面白さを味わえる尾根ルートは、久しぶりで楽しかった。また来るね (^^)/ |
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【今回のコース】 | |||||||
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【垂直プロファイル】 | |||||||
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